「この時期に何を勉強するべきか?」
これは夏休みが終了して新学期の始まったこの時期に多くの受験生から寄せられる質問です。夏休み期間中に基礎固めが終了していると、「さて次は何をしたらよいのか?」となるからではないかと思います。当然のことながら応用力をつけたいと難易度の高い問題集などに取り組む学生もいるでしょう。それはそれで大切なことだと思います。しかしもっとやっておいて欲しいことがあります。それは「過去問」を解くことです。

過去問は受験の最強の指南書
大学入試の過去問と言えば「赤本」です。大学HPなどネットから入手できるものもあります。共通テストの過去問は予備校などが発行している冊子や大学入試センターHPなどネットから入手できます。高校入試では出版社が発行している過去問集が主ですが、公立高校の過去問はネットから入手できるものもあります。
実際に過去問を解いてみると分かりますが、出題の意図、出題傾向、難易度などを汲み取ることができます。受験対策においてこれらの情報は有用かつ重要なものです。さらに出版社の過去問集などには出題傾向や対策なども盛り込まれています。大学HPには出題の意図などが公表されています。このような情報を入手できる「過去問」は受験の最強の指南書と言えるのではないでしょうか。
志望校との距離感を把握する
「現在の学力が志望校に届いているのか?」「この先届く可能性はあるのか?」は受験生にとって大変気になるところではないでしょうか。これを知るには現在の実力と志望校との距離感を把握する必要があります。そのためには過去問を解いてみることが最も有効です。
「過去問は難しいため、もう少し直前になってから手を付けたい」と言う学生が結構な割合でいます。気持ちは良く分かりますが、しかし直前になってから志望校との距離に大きな隔たりがあることが判明したらどうするのでしょうか?さらに直前に判明したギャップを短期間でカバーすることができるのでしょうか?
以前に本ブログでは「孫子の兵法」で有名な『孫子』を題材とした受験対策法を紹介したことがあります。『孫子』には以下の一節があります。
「彼を知り、己を知れば、百戦してあやうからず」
(参照:『孫子』に学ぶ受験必勝法 実践編 自分を知る 豊明×塾×高校生×中学生 – Learning Base AWAKE | Learning Base AWAKE)
「彼を知る」は「相手を知ること」です。これは出題の意図、出題傾向、難易度、ボーダーラインなどを知ることと捉えることができます。「己を知る」は「自分を知ること」です。これは現在の実力、得意・不得意分野などを知ることと捉えられます。これらの情報をいち早く手に入れ対策を打てば、立派な受験対策となるはずです。またこれらの情報を入手してから苦手分野などを中心に問題集や参考書を活用して対策することは、漠然とした感覚に頼った対策とは大きく違ってきます。
また過去問は様々な分野の問題で構成されています。当然のことながら得意な分野だけでなく、不得意な分野からも出題されます。このように複合的に出題されたらどのように対処するのが良いでしょうか。得意分野から解きますか?それとも順序通りに解きますか?真の正解は一人ひとり違うと思います。それだけに自分なりの対処法を見出しておくことは受験を有利に進めるための得策となり得るのではないでしょうか。
タイムプレッシャーに対処
さらに受験で無視できないのが「タイムプレッシャー」です。終了時間が差し迫ってくると「焦ってしまって実力が発揮できなかった」という経験はありませんか。ほとんどの受験生が体験したことがあるのではないでしょうか。それも定期テストや模擬試験であっても。もしそうであれば本番の試験はどうなのでしょうか。「パニックになってしまった」というケースも少なからずあり、受験において「タイムプレッシャー」は想像以上には大きく圧し掛かるマイナス要因です。
「タイムプレッシャー」の対処法としては、日頃から問題を解く際にストップウォッチを活用して制限時間を設けて時間を区切ることが有効です。つまりこれを応用して、過去問を制限時間内に解く演習を積み重ねることはタイムプレッシャー対策にとても有効だと言えます。実際に指導した高校生から「10年分の過去問を前にして繰り返し実践するうちに、時間を肌感覚で捉えられるようになった。試験当日も焦ることなくその感覚で順調に試験を進めることができたことが合格の決め手だったと思う」とのコメントをもらいました。
最後に
この時期の受験生(高3生・中3生)はとても忙しく、学祭・体育大会・定期テスト・補講・模試などなどイベント事が目白押しですので。しかし受験は待ったなしです。限られた時間を味方にして有効活用できるかが合否を左右します。「過去問を解く」ことは複合的な効果・効用が期待でき、しかも効率的です。限られた時間を有効活用する上で参考にしていただければ嬉しく思います。